馬を描く
水彩画の制作過程をSTEP BY STEPでご紹介します。
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着彩(色付け)は背景からはじめる場合が多いです。 大きな面積を占める部分から色を埋めていくことは、 画面内のバランスをとる上でも有利ですし、もし この時点ではみ出して塗ってしまっても、そう気にすることはありません。 後から修正箇所に重ね塗りをすればよいのです。
たとえば、背景よりモチーフの色が明るい場合には、まず 背景を塗ることで輪郭線を出すのです。 ただこの場合、より慎重さが求められることになります。
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背景が乾いたら、モチーフの着彩に入りましょう。 どこから塗り始めるという制約はありませんが、 やはり面積の広い部分から手をつけたほうが無難です。
というわけで、今回の場合は馬体部分から塗り始めました。
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あまり堅苦しく考えずに、バラエティに富んだ色使いを心がけましょう。
ウォッシュには常にたっぷりの水を使ってください。 筆跡がかすれるようではいけません。 水をたっぷり使うから、ぼかしがきれいにできるのです。
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細かい箇所に重ね塗りを施して、出来上がりです。 とにかく最初に大仕事を片付けて、細かい仕事は後回しにするのがコツです。
なお、下描きの色鉛筆をここで消してもよいでしょう。 線が気にならない場合はそのままで結構です。
ところで、私は尻尾を描くのが苦手なので、 いつも最後に後回しにしてしまいます; これはある意味慣れてしまっているのでやってしまいますが、 なるべく全体を同時進行で描くようにしてくださいね。
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あなたの水彩セットには「ブラック」が入っていますか? では、実際に「黒」を塗るとき、そのえのぐを使うのは正解でしょうか。
私の考えでは、「なるべく使わないほうがベター」だと思います。 専門家用水彩えのぐのラインナップにも、さまざまな「ブラック」は用意されています (例;アイボリーブラック、ランプブラックなど)。 つまり、これらの絵の具にも出番はあるわけです。 しかし頼ってしまうのは禁物です。
ではどうやって黒を作るかといいますと、なにも難しいことはありません。 3原色を混ぜればよいのです。
えのぐの3原色は、赤、青、黄の3色です。そして、 実際に混ぜるときに重要なことは、これらをパレットであらかじめ混ぜ合わせるのでなく、 えのぐを解いたらそのまま紙の上へ置くようにすることです。 混色を紙の上で行うことによって、えのぐの彩度がある程度確保され、 水をたっぷり使ってウォッシュすることで、 予期できない自然なぼかし具合が出現するのです。 これは黒に混色に限った話ではなく、 すべての二次~三次色(緑、紫、肌色など)に共通するポイントです。 (※混色についてはこちらもご参照ください)
今回の場合は、騎手の勝負服とゼッケンに「黒」がありました。
3原色であれば色は何でもかまいません。 それらの要素が入っていればOKという意味なので、 たとえば「緑X赤」や「紫X黄」でも同じことです。
自分のお気に入りの組み合わせを探してみてはいかがですか?